震災にともなう海洋汚染に関する相談会

2011年4月7日

下記の相談会(ワークショップ)を開催することにしました。ぜひ皆様に専門家としての知見と、市民としての思いを交換していただきたく、広くよびかける次第です。

池田元美(発起人世話役)

震災にともなう海洋汚染に関する相談会

発起人:池田元美、植松光夫、蒲生俊敬、田中教幸、谷口旭、山形俊男(含む日本学術会議SCOR分科会委員、ICSUアジア太平洋域委員)

後援:日本海洋学会

福島原発が日増しに心配な状態になっています。その沿岸から沖合にかけて放射性元素が広がり、海産物にも汚染が及んでいるとの報道に対し、海洋専門家がコメントしていますが、ほとんどの場合は、報道や市民が「大変だ、大変だ」と言うのに対し、専門家は「まだ大丈夫」と鎮める構図になっています。

現時点で計られている物質のうちヨウ素などは半減期も短く、海洋上層では水平拡散と移流も強いので、原子炉から今までのように出続けても、濃度がこれまでより非常に高くなることもないようです。その次に何が起きるかですが、沿岸流に乗って元素が移動し、プランクトンに付着したり取り込まれて、海底に堆積する成分があると、特に沿岸域と陸棚上では問題になりえます。それが長期間出続けると、だんだんと海底に蓄積するので、半減期の長い成分が食物連鎖に入り込む余地があるかもしれません。特にストロンチウム90は、核実験の盛んな時代に大きく取り上げられ、カルシウムの代わりに骨に取り込まれるので、問題となる可能性を否定できないだろうと推察します。問題はいつごろこの可能性が現実になるかで、そうなる前に放出源を断つことが必須です。またモニタリングを継続しなければならないでしょう。

上記の推測が本当に起きるかどうかはさておき、海洋研究者が集まって議論し、共有した認識を広める必要があります。Communityの関心・懸念を表明することは、学術会議が緊急提言などを出していますが、まだ具体的な提言とは言えません。どうしても、事態の進展が早く、現場の研究者は振り回されている感が否めません。市民のみならず、多くの研究者が関心と懸念を持っていると想像しますし、専門家には提言が求められています。そこで

・現状の把握と将来の可能性も含めた情報交換・意見交換を行う

・正しい情報を共有して、それを広める必要があれば積極的に広報する

・もし提言を出せるなら、それを採択し表明する

・今後の観測計画などを立てる際の方向性を議論する

ための相談会を開催します。

日時:平成23年4月14日(木)16時より

場所:東京大学本郷キャンパス、理学部1号館中央棟336号室

http://www.eps.s.u-tokyo.ac.jp/jp/info/access.html

海洋放射性元素の分布、大気経由汚染のメカニズム、陸域水系経由の可能性、沿岸海洋の流動、黒潮親潮混合域の流速分布、生物過程の固定・濃縮・堆積への役割、放射性元素の海洋生物影響、放射線医学上の問題、放射性元素の性質などについて、専門家の意見と状況を伝え、皆様の知見を積み上げ、また議論を通じて、社会にも有用な結論を導き出すよう試みます。皆様のご出席をよびかける次第です。

掲載:神戸大学海事科学研究科 林美鶴(都市安全研究センター 飯塚が代行)

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