海外メディアの誇張情報に対して,「今」,学者が一つできること.

2011年3月26日

東京大学地震研究所の堀宗朗教授からの投稿です.

 

地震に関して,海外メディアの無邪気な誇張情報が世を騒がせている.米FOX TVによると東京渋谷に原子力発電所があり,英Sun誌によると東京廃都になっているらしい.

 

社会派の数名の特派員が地震から原子力に渡る広範囲の科学情報を消化することは難しく,同種の誇張情報は世の常かもしれない.

 

しかし,情報通信技術を駆使した革命が起きた今年,事態を変えることは不可能ではない.skype等を使って,学者が各国の学者に正しい科学情報を流すのである.現地の学者はこの科学情報を現地のメディアに解説・注釈付きで説明する.うまくいけば記事になるかもしれない.草の根活動的に正しい科学情報が誤った情報を消してくれるかもしれない.

 

3月24日,夜中ではあるが,University of College, Londonで開かれた防災に関わる国際会議に緊急参加を要請された.地震工学・原子力工学,地質学の専門研究者や,危機管理の専門官と議論をし,地震とその被害に関わる科学情報を提供した.相当の誤解があったようである(科学情報ではないが,「東大の原子力工学の教授は大学で働いている」という情報は,先方の誤解を払拭した).TimesやBBCに何らかの情報が流れるとのことである.

 

研究者のネットワークを使って,正しい科学情報を海外に提供すること.一つ一つの努力の効果は大きくない.しかしその集積は大きな力となる.「今」,学者が一つできることであると思う.

 

掲載:都市安全研究センター 飯塚

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